会山行「富士山休養林を歩く」8月1日(日)
今回のルートは、富士山休養林のDコース、Cコースの一部、Hコースの一部を歩く
苔むす樹林と大展望といった富士山の違った表情を楽しめた。
まず、富士宮市役所から2台の車で旧料金所ゲート手前の駐車できる場所に行った。
ここに1台をデポし、水ヶ塚駐車場に隣接する須山口登山道の入口に向かう。
歩き出してしばらくはなだらかな道。ヤマトウバナの白くて小さな花があちらこちらに
目についた。かつては樹木の下はスズタケで覆われていたらしいが今はすっかり枯れて
林の中が見渡せる。登山道だったところも雨などでどんどん崩れ、横に踏み跡が広がっ
たりテープで新しくできた道に誘導している。倒木や岩に苔がびっしりと生え、神秘的
な光景が広がっている場所もあった。誰かがキノコを見つけると富永さんに聞く。本当
は毒のあるものから覚えた方がいいらしいが、本能的に食べられるものの方が頭に入っ
てしまう。今回の食べられるキノコはチチダケとお馴染みのタマゴタケ。チチダケはか
さの裏のひだからミルクのような白い液体がどくどくと流れていた。御殿庭下に近づい
てくるとだんだん勾配が急になっていった。御殿庭中辺りになると足元に土がスコリア
のような感じでザクザクと歩きにくくなる。
樹林帯を抜けると展望が広がる。今回は雲が多かったのであいにく山頂は見えなかった。
でも、しばらく休んでいると雲がどんどん動いて宝永山の頭が顔を出したり第1火口の縁
や第2火口全体が見渡せた。薄い黄緑色のオンタデのパッチがたくさんあってなかなかの
景色。心地よい風を受けながら大展望を楽しんだ。
ここからは第2火口と第3火口の縁を御殿庭上まで下る。かなりの激下りだが、御殿場方
面から登ってくる人もそれなりにいて「ご苦労様」という感じだった。座るのにちょうど
いい石が点在しているので御殿庭上でランチタイム。オンタデがあちらこちらにブーケの
ように咲いている。ヤマホタルブクロの花の色が濃い!
さらに御殿庭入口まで下って御殿庭下まで戻った。ここからガラン沢まで進む。
ガラン沢から旧料金所ゲートまでの道は富士山自然休養林の標識はあるが道が荒れていて
かなり歩きにくい場所があった。たぶん大雨が降ると道が川になり土が流れるのだろう。
木の根が露出している場所が多く、「罠にかからないようにね」と声かけしながら木の根
に足をとられないように気を付けて歩いた。特に出口の崩壊がすごかった。傾斜がある場
所はどんどん崩れてしまうのだろう。昨年の8月に歩いた時と比べると一目瞭然だった。
今日のルートは初めて歩いたという参加者は「富士山の樹林帯は素晴らしいね」「富士山
にこういう場所があるなんて知らなかった」「今日は途中までだったけれど、御殿場の方も
歩いてみたい」などと言っていた。富士山は歩く度に違った表情を見せてくれる。奥が深い
山だ。 参加者7人。
<コースタイム>
富士宮市役所7:00==旧料金所ゲート付近(車デポ)==水ヶ塚公園
7:40~50・・・御殿庭下9:45~50・・・宝永第2火口縁11:00~15
・・・御殿庭上11:35~12:00・・・御殿庭入口12:25・・・御殿庭下
12:40・・・ガラン沢13:05~10・・・旧料金所ゲート付近14:05~25
(車回収)==富士宮市役所15:15
宝永第2火口の縁から宝永山を眺める 宝永第2火口の縁にて
宝永第2火口の縁と第3火口の縁を下る
ガラン沢を渡る